3回目のコラムは、よく質問をされる
「意外と知らないピラティスとヨガの違い」についてです。
わたしはピラティスインストラクターになる前、10年間程、
ヨガの元祖と呼ばれるハタヨガをしていました。
実家の母が指導をしていたので、母から習っていたのです。
古代インドから伝わったヨガは、仏教の修行として精神統一から始まっています。
呼吸を意識しながら、ひとつずつポーズをキープして次へと移行していきます。
その間は集中をして瞑想もしていくので精神性を重視しています。
一方、ピラティスは、第一次世界大戦のときにジョセフ・ピラティス氏が
負傷した兵士をリハビリとして回復させるために考案したエクササイズです。
ピラティス氏は戦争前にヨガをしていたため、ピラティスを考案する際には
ヨガの動きを参考にしたと言われています。
また、ピラティスも、ヨガと同じく呼吸法があるためヨガと混同されがちですが
全く違うエクササイズです。
一番の違いは、ヨガのようにポーズは作らずにスローな動きを繰り返すことです。
また、強調するのは、胸郭と横隔膜を広げる胸式呼吸と、
骨盤と腰背部を安定させる深層筋を使い続けて体幹を鍛えていく点です。
その深層筋の働きにより関節に負担がかからないため、
怪我の予防と運動パフォーマンスが向上するのです。
ピラティスとヨガは、それぞれに種類が異なる「呼吸法」という共通点がありながら
全く別々のものなので、ご自分で好みのスタイルを選ぶと良いですね。
両方を経験してきたわたしに合っていたのは、ピラティスでした。
これからも、ピラティスを楽しみながら多くの人に伝えていきたいと思っています。